長く話したい件

三十路既婚ヲタクの長話です

場を支配する

相変わらず舞台のはなしです。(少しだけ文句言ったり偉そうなこと言うけど、許して)

 

2019エリザベートが千秋楽を迎えました。

3回観劇、Wキャスはシシィとトートのみ花總&古川固定で、それ以外満遍なく見れました。

 

今回のも満足なのですが、わたしやっぱり城田のトートを愛しすぎてるのだなと思ったりしました。

城田のトートはオーラがエゲツなく強かった。出てきただけで放つ存在感、オペラグラスを使わずともわかるトートの感情の機微、なんなのでしょうね。今はもうDVDで振り返るしかないのでズームしてくれるけど、生で見たときは本当にそう思ったのです。

 

芳雄氏を見れなかったので、わたしか彼を見たのは初見の2015以後一度もないのできちんと比べられないけど、やっぱり城田トートが好きなのです。

 

初めてエリザを、むしろ初のミュージカル観劇だった旦那氏曰く、「花總さんのオーラがすごすぎる」。

わかる。1幕ラストとか本当にもう白いドレスに照明が当たるからとかそう言う物理的意味を超えて神々しく華やかでシシィの勝利を感じてしまう。

それに比べると、やはりゆんトートは今ひとつ足りぬものがある。ルドルフには勝てる感あるけど、花總シシィはなぁ…つよい。まなきさんシシィとならいいのかも…みればよかった。

 

旦那氏曰く「トートがなんだかんだすぐ引き下がるから、待てされてるワンワンみがあるよね…」それもわかる笑 

そうよねぇ…「いつか俺を求める」という自信かトートにはあるから、何度だって強引にはせずに引き下がるんだけど、それがね、なんか…不気味さ、抗えない運命そのものの体現としてはゆんトートは存在が綺麗すぎちゃうのかもしれない…

 

 

んー…

32歳の僕なりのトートを作り上げたから、とゆんが言っていたから、そこにいつか(早ければ来年だけど)さらなる厚みが加わってくれたら本当に嬉しいなと思う。すきだもの…

城田だって、2010年?あたりに1度やって(その時のは私見てないけど)、2015年に復活してあの強いトートを作り上げたんだから。

難しい役だよなぁ…

 

 

あと、ルキーニ。

成河さんのルキーニ、ほんとに凄い。暗殺を犯すだけの狂気と動機をずっと纏っている。シシィの生涯を語りながら、ずーっと、憎しみと嘲笑と嫌悪を背負い続けているのが、本当に怖いくらいだった。

また旦那氏の発言だけど、「いくさぶろーが最後に暗殺するに至るとは思えなかったかなぁ」と。

なるほど…うん、ちょっとわかる。

きれいなんだよね。いくルキーニ。すごくお育ちが良さそう。没落貴族とかなんじゃないかなと思ってしまう。その品の良さが彼の良さなんだけどね。ルキーニはもっとどす黒いものを抱えてて欲しいなと思ってしまうんだよなー…

 

それに比べて成河ルキーニはシシィを殺す前にもなんかしらの罪を重ねていそう。スリは当たり前で、暴行事件もあってもおかしくない。それくらいの潜在的狂気がある。

成河ルキーニは、最初の「我ら息絶えし者ども」の場の支配感がすごかった。あのルキーニは絶対にグランデアモーレを馬鹿にしていて、だからこそ安らかに眠ることができないハプスブルク家の亡霊を呼び覚ました。あれは彼のショーだったんだと思う。トートダンサーにふわっと持ち上げられる時の表情、ゾクゾクしてしまう…

も一度見たかったな…今回1番場の支配を感じたのは成河さんだったかもな。(花總さんは殿堂入りかなw)

 

 

 

ビリビリくる場の支配が出来る役者の演技は気持ちいい。ゾクゾクして本当に鳥肌がたつし、頭をぶん殴られるくらい衝撃を受けられる。

だから、2020のエリザベート、本当に楽しみ。やっとシシィの気持ちがわかるようになったわたしは、また何か別の視点を発見できると思う。次は誰がゾクゾクさせてくれるんだろうか。

 

 

 

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これはすごく文句なんですけど。

私が見た3回中2回、ゆんちょっとミスってて。

1度目は音響ミス(これはスタッフのミス。馬鞭の音が銃声になった)と、ゆんがベンチに飛び乗る時なんか勢いつきすぎて、前のめってたw

2度目は闇広で歌詞間違えた。ルドルフと一緒に歌うところだからバレバレ。

いやー…集中切れるんだろうなと思う。体力的にもしんどいのがそういうところに出るよね。そのあたり鍛えてほしいなって…2020リベンジ本当に期待してます。

 

2019.11.12追記

2020エリザ が発表されましたね。

んんんん…

ルキーニそう来る?!!って感じで。

シシィは今回2人とも続投なので安泰でしょう。トートはゆんの成熟に期待。いくトートは全然想像つかない。品のいいトートになるんやろな…と。なんかあんまりピンとこない…

んで、ルキーニが松也が復活と2キャストが新規。

散々上に書いたけどこれってルキーニの語りだから…彼に深みがないと世界が強くならない…。3年分みてきて、ルキーニが良いと本当に素晴らしくゾクゾクする話だと確信を得たから、それがどうなるやら…という。

んんんー…松也は2015で見たけど、結構良かったとは思ってるんだよね、ゲスさがあって。

んんー…(言葉にならない)

 

 

ルキーニって出てこないシーンないもんね…2幕の頭はソロだし世界観を作っていく役だからなぁ…

 

思うことはたくさんあるけど、ほんとうに頑張ってほしい。ただ、そんなことを思って出来をちょっと不安になりながら見に行くのは不本意だなと思ってしまうんだよね…20周年で記念の年なのにね。